令和コーヒーの楽しみ方
行きつけのお店で教えてもらった「回帰線(かいきせん)」はスペシャルティー珈琲の専門店だった。
コーヒーといえば、スタバか喫茶店のブレンドか、時折コンビニ珈琲マシーンで飲むことがメインである私たちにとって、回帰線のスペシャルティーコーヒーは、斬新で味わい深いものだった。
回帰線は、スペシャルティーコーヒーの専門店なので、いわゆるブレンドコーヒーが存在しない。
初めて回帰線に行った時、いつもの癖で「ブレンド!」と言いそうになった。
回帰線のマスターは、長い間アパレル会社で働いた後、数年前にスペシャルティー珈琲の専門店を福山市多治米町でスタートした。
(マスターの年齢は55〜60歳だろうか)
マスターが選んだコーヒー豆のラインナップがあり、その中から自分好みのコーヒー豆を選んで飲むのが回帰線のスタイル。
2回目に回帰線に行った時マスターが「前回はコスタリカのコーヒーを飲まれていますけど、今回はいかがされますか?」
それを聞いて私は、それ以降のオーダーをマスターにお任せすることにした。
回帰線のマスターにコーヒー豆についての質問をすると、産地や製法、特徴やその豆にまつわるエピソードを静かに、そして楽しそうに語ってくれる。
今までに7回ほど回帰線に行っただろうか?
つい先日、「福山市で誰もが知っているであろう飲食店とカフェ」を経営されているオーナーが、回帰線で美味しそうにコーヒーを飲んでいるところを目にした。
現在の回帰線は、コーヒー好きが集う「隠れ家」的な立ち位置。ここでしか感じることができない世界観や時間を味わっていきたい。
追記
回帰線には、時期によっては「ゲイシャ」があることがある。ゲイシャとは、スペシャルティー珈琲好きの誰もが知っているという…目下「品評会世界でNo.1のコーヒー豆」であり、いわゆる希少種のコーヒー豆。話のタネに一度飲んでみてもいいかもしれない。